結婚し、子供が生まれて幸せな話
独身の同僚や後輩から、
「結婚してどうですか?」
「子育て大変じゃないですか?」
「幸せですか?」
「幸せってなんですか?」
といった質問を受ける時があります。
難しすぎてどう答えていいのかわからない質問もありますが、酒の席の話です。
たいして気の利いた返事はできないのです。
でも、案外よく聞かれる質問なのです。
私の周りだけかもしれませんが、独身の男性(女性も?)結婚や親になることに心配しているようです。
彼女(彼氏)と結婚はしたい。だけど不安が大きい。
だからとりあえず現状維持で。(独身のままで)
子供はほしい。でもまず相手を探さないと。
その上、父親(母親)になるのは大変そうだ。
だからとりあえず現状維持で。(独身のままで)
当然、女性の方が出産や育児についてリアルに考えているでしょうから
男性より深刻に悩んでいるでしょう。
とはいえ、皆が皆、漠然した不安を持っているのは
「結婚したら不幸になった」という話。
「出産を契機に夫婦関係が最悪になった」という話。
「嫁姑問題が」「離婚の泥沼が」「共働きの苦労が」という話。
こういう話がネットやTVに溢れているのに。
「結婚したら幸せです」「子供はかわいいです」「妻と自分の両親が仲良しです」
「共働きサイコー」みたいな話はあんまり無い気がするのです。
補足:ないわけじゃないけど。「結婚したら(いろいろ大変だけど)幸せです」とか「(夫婦の仲は悪いけど)子供はかわいいです」とかなんだかそんな風に言うのです。皆何かに遠慮しているのです。(ですよね?)
まあ、自慢ですが、私は幸せです。
子供は本当にかわいいです。
妻と私の両親は私と両親より仲良しです。
自慢でした。
ということで、素面の時になぜ幸せなのか。を考えてみました。
それってつまり、結婚は。親になるっってことは。
こう言うことじゃないかなっていうことを考えてみました。
うまく伝わるといいのですが。
頑張って書いてみます。
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あなたが生まれた瞬間から始まった。あなたが主人公の舞台。
脇役にあなたの両親がいて。
友人や親族や学校の先生やその他多くの登場人物が舞台に立ち、消えて行く。
あなたが主人公であなたが中心。
あなたが観客のすべての視線を受け止め、物語を進めていくのです。
成長の物語。
あなたはどんどん大きくなり、あなたはますます視線を集めます。
プレッシャーも比例して大きくなり、楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、悔しいことをひとり演じていました。
ある時あなたが主人公だったあなたの舞台にあなたのパートナーが現れます。あなたの伴侶です。
今までひとりで演じてきて。
今までひとりで視線を集めていた舞台にもうひとりの主人公が現れます。
少し戸惑いますが、あなたは気付くのです。
一人では演じられな二人ならではの掛け合いを。
一人では出来ない演出を。
一人では到達できない深く広い表現を。
あなただけの舞台ではなくなりました。
だけど、その方があなたにとってより楽しくなります。
更にあなたは気付くのです。
あなたはあなたの舞台だけでなくあなたの伴侶の舞台にも立っていることに。
しばらくするとあなたに子供が生まれます。
それはつまりあなたの舞台の主人公が交代するということです。
あなたの舞台の主人公はあなた(とあなたの伴侶)ではなくなります。
あなたの「子供たち」になるのです。
最初はたどたどしく、はたから見ていてハラハラドキドキします。
でも、たくましく成長していく様は見ていてとても楽しいのです。
しばらくするとあなたの助けを必要としなくなるでしょう。
あなたは少しづつ出番を失い。
あなたは少しづつ舞台の袖に下がるのです。
気づけはあなたはめっきり舞台に立つことはなくなりました。
変わりにあなたは客席の特等席に座り、舞台を眺めるようになります。
あなたの子供は成長し、あなたの子供の伴侶と共に美しい舞台を繰り広げます。
しばらくすると今度はあなたの孫が舞台の主人公になって物語はますますおもしろくなっていくのです。
そうやって、永遠と続く物語は紡がれていくのです。
その永遠と続く物語を見ながら眠りにつくのです。
それが、幸せなのです。
結婚すると。子供が生まれると。
主人公はあなただけではなくなります。
主人公ではなくなります。
いつか、舞台に立つこと自体なくなります。
そして舞台を眺めることが出来ます。
だから、幸せなのです。
ここに幸せがあるのです。
・・・幸せの答えになったでしょうか?
・・・伝わるといいな。