推敲はこれからです。

パッションのまま書いてます。飲んだ日が更新日。ブログとともに肝臓を鍛えます。

農業メモ1

ちょっと真面目なエントリー。

農業について考えてみたことをちょっと書いておきます。

(抜粋に加筆あり)

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①誰を顧客にするか?
農業に限らず、すべての商売には顧客がいます。
多くの農業者が、「何を栽培しようか」という発想から入ることが多いため、作ったけれども売れない・・・ということになりがちです。
儲かる農業をしている経営者は、「誰を顧客にするか?」をまず考えています。

農業の場合は、顧客(販売先)が多様化していることに加え、顧客によって生産する農産物の品目、品種、出荷量や頻度、規格、設備などが全く異なるため、あとから容易に変更ができません。

さらに販売先によって利益率が5倍、10倍にも変わります。
通常の市場出荷では、生産者の手元に残るのは小売り価格の約3割です。スーパーで1000円分の野菜が売れたとすれば、生産者には300円が支払われていることになります。そこから経費などを差し引くと、実際に所得としては100円~150円程度でしょう。
しかしこれを消費者への直接販売に切り替えた場合、1000円がそのまま生産者の売上になります。売上で約3倍、利益は5倍~8倍程度になるでしょう。

※「誰を顧客にするのか?」が極めて重要なこと

②どんな組織形態にするか?
次に、中小企業が農業生産法人を設立して農業生産に参入する場合、一定規模の経営面積を組織的に管理・運営していく必要があります。
その際、儲かる農業をしている農業生産法人の組織形態には、大きく2つのタイプがあります。

まず最初は「ユニット型農業」です。
ひとりもしくは複数名でチームをつくり、ひとつのチームが播種から収穫・出荷までの作業を責任をもって管理する運営形態です。ひとりひとりが一連の作業を理解し、臨機応変に対応していかなければならないため、従業員の習熟に時間がかかります。しかし人が育てば、将来的に離れた地域などにも独立したユニットを増やせるため、拡大しやすい利点があります。 のれん分けのような形で将来独立を支援するケースも多いため、優秀なやる気のあるスタッフが集まりやすいという利点もあります。

次に「分業型農業」です。
分業型は、全体の作業工程をチーム単位で分業する運営形態です。ハウス100棟で葉物野菜を周年栽培しているある農業生産法人では、播種チーム、栽培管理チーム、収穫チーム、出荷調整チーム、営業チームのように分業体制で運営しています。
ひとつひとつの作業工程を細分化・マニュアル化しやすいため、熟練度の低い作業初心者でも仕事ができるのが利点です。
地域の雇用創出に貢献したい中小企業には良い選択肢のひとつだと思います。

③どのようにキャッシュフローを改善するか?
最後に、いかなる事業も帳簿上は黒字でも、実際に手元にキャッシュ(現金)がなくなればおしまいです(黒字倒産)。
農業は、初期投資して農産物を生産しはじめてから、収穫し、出荷し、実際に現金が回収できるまでのサイクルが極めて長く、キャッシュフローが非常に悪い事業です。

そのため、儲かる農業をしている経営者は、いかに早くキャッシュを回収するか?を最初に考え、事業を設計しています。

たとえば、小松菜やホウレンソウといった葉物類は、種をまいてから1ヶ月~2ヶ月で収穫・出荷が可能です。一方、トマトやナスといった果菜類は種をまいてから出荷まで5ヶ月ほどかかります。
また葉物野菜は、1年に4回~6回転させることができますが、果菜類は1年に1回~2回転しかできません。
このように作物によってキャッシュフローが全く異なります。

個人経営の農家の場合は、旬の季節だけ野菜を出荷し、普段は別の仕事をしている・・というケースも多いのですが、農業生産法人の場合は常時従業員を雇用しているため、それでは経営の安定化は望めません。

儲かる農業をしている経営者は、年間を通して需要があり、且つキャッシュフローが良い作物を中心に添えながら経営を安定化させることを優先させています。

 

※後日修正する可能性大です