推敲はこれからです。

パッションのまま書いてます。飲んだ日が更新日。ブログとともに肝臓を鍛えます。

「知らないこと」の強み

 

もうすぐ新人サラリーマンや、異動や転職で新たな環境に飛び込むサラリーマン。

独立してわが道を行く同士へ贈る。

 

「新年度に向けてたまにはキャッチーなネタを書こう」の何回目。

 

頑張って書くよー。

 

さて、いきなりですが小話から。

 

あるところにベテラン電車マンがいました。

ベテラン電車マンは電車の改良担当でした。

ベテラン電車マンはチームを率いて電車の改良計画を考えていました。

チームは精鋭ばかり。

イデアがどんどん出てきます。

「ここを軽量化出来ます」

「ここを改良してもっと高性能のモーターを作りましょう」

「この部品をコレと交換すればもっと良くなるでしょう」

などなど。

 

結果的に、全体で15%ほど平均速度を上げることが出来ると試算できたのです。

これは業界的にものすごい偉業だと。

そういう風にベテラン電車マンは思ったのです。

 

さて、そこに新卒の新人が見学に来ました。

新卒の新人に

「これ以上早くできる方法が思いつくなら言ってみなさい」

と、ちょっと意地悪で言いました。

 

そしたら新人はいいました。

「飛行機のチケットを取ればいいのではないでしょうか」

 

・・・伝わるかな?

文章で伝えるのが相変わらず下手でゴメン。

 

もう一つ、今度は実体験から

 

私は昔、広告代理店に勤務していたのです。

で、新人研修の一部を手伝ったりしていたのですが。

 

新人に街中にある広告媒体と言えば何があるだろうか?と質問しても案外答えられない。

同じ地域に学生時代もずっと住んでいて、毎日のように電車やバスを使っていたはずなのに。その車内の広告があることすら認識していない。

またはロードサインやビルの屋上の看板もあまり記憶に残っていない。

 

広告(例えば交通広告)を一番よく見ているのは広告代理店の人間だ。

なんてのはよく聞く話。

 

当然それが仕事だから知らなきゃいけないし、見てて当然。なんだけれども。

 

知れば知るほど、見れば見るほど一般の人との認識にズレが生じることもこれまた事実。

 

特に広告なんてのは最終的に不特定多数の人(一般の人)へ情報を届けることが目的なのだから、一般の人とのズレってのは結構問題。

 

広告っていうのはその設置した場所や設備投資費なんかから広告料ってのを算出するわけで、完全に広告価値が金額って言うわけじゃない。

(当然そこも含んで値踏みをするし、時代の流れで料金改定があったりするものだけれども。)

 

で、じゃあ、どの広告が費用対効果が高いのか。

ぶっちゃげどの広告がどれだけの人の目に留まるのか。ってのは、究極的に解らない。(統計を取ったり色々してるんだけれども。)

 

となると、肌感覚ってのが結構重要なんだけれども、先ほどのようにベテランになればなるほど、業界の常識に染まれば染まるほど、知識や見聞が増えれば増えるほど。一般人(最終接点)とのズレが生じるわけだ。

 

そこで。

 

新人の時代。いろんな業界の常識や知識を知らない時に。

枠にはまってないときに。

 

いろいろなこと(疑問に思うこと)は質問しようよ。って話。

(前フリ長かったなー)

 

教える側からすれば新人が知らないことは当たり前なのです。

なので、ちゃんと聞いてくれればちゃんと応える。

さらに、先輩からすると先ほどから言っている「ズレ」に気づく、格好のチャンスでもあるわけです。

 

一番一般人に近いのは新人だからです。

 

もちろん質問の仕方や、タイミングは考えたほうがいいけど。

 

どんどん質問していったほうがいいよ。「知らない」という時間はもの凄く短いからね。(終わり)

 

 

蛇足・・・最初の小話。

 

結局、ベテラン電車マンは15%の速度アップの企画書を捨てて。

その費用を丸々車内の備品の充実や、椅子やドアや窓などのユーザビリティーの充実に振り分けたのです。

 

ただ、早く目的地に着くなら電車じゃなくて飛行機の方がいい。

それでも電車を選ぶ人たちにとって15%スピードアップしてもあまりインパクトは無い。(業界関係者の中では偉業であっても)それよりも電車の中での快適性を増すことが

「飛行機を選ばず電車に乗ってくれる人」への差別化につながるのだ!と。

(ま、矛盾や強引な論法もあるけれど、新人への小話、新人教育をする人への小話としては結構的を射た話かと思うのです。)

 

さらに蛇足。

 

本物のベテラン広告営業マンになると。

休日のドライブ中でもロードサインの看板面が空白や「広告募集」の文字になっていると「札束が道端に落ちているように感じるぜ!」と豪語する先輩がいました。

 

ある意味、かっこいい。

(以上、蛇足でした)

 

新生活頑張ってねー